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このページはオナモミの栽培に関する情報とアドバイスを掲載しています。
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【 オナモミとは 】
分類:キク科オナモミ属
学名:Xanthium strumarium L.
花期(関東):8~10月
一年草 草丈:40~100cm
アジア大陸原産の帰化植物

オオオナモミ 学名:Xanthium occidentale 草丈:50~200cm
イガオナモミ 学名:Xanthium italicum 草丈:50~150cm
トゲオナモミ 学名:Xanthium spinosum

現在日本で自生しているオナモミの多くがオオオナモミです。
※: 在来種のオナモミは入手できていない為、画像はありません。

「オオオナモミ」の種子
オオオナモミ オオオナモミ

「イガオナモミ」の種子
イガオナモミ イガオナモミ イガオナモミ
オオオナモミとの一番の違いはトゲに小さな毛が生えている点です。オオオナモミほどは自生していないのでオオオナモミと比べると繁殖力が弱いとみられます。


【 オナモミ栽培のアドバイス 】
ネット上ではオナモミの栽培方法についての情報がほとんどありません。
これはオナモミは単なる雑草扱いで園芸植物ではない為、栽培研究している人がいないからなのです。
オナモミに関してはジュズダマと違って研究している訳ではありませんので詳しい生態などは分かりませんが、栽培観察によって栽培に適した環境は分かってきました。 そこでオナモミの栽培方法についての情報を掲載しておきます。
※: アドバイスの内容はオオオナモミを基にした栽培方法ですが、イガオナモミもオオオナモミと同じです。在来種のオナモミは手元に無い為、オオオナモミと同じかは確認できていません。

種子は呼吸をしています。保管する際に完全密閉してはいけません。(完全密閉してしまうと種子が放出する水分でカビが生えてしまいます。)
発芽率は詳しくは調査していませんが1年目は90%以上、2年目でも50%以上あるようです。但し保管状態によって発芽率は変わります。

【 種蒔きについて 】 種まきの時期、播種
種蒔きは関東なら5月上旬ごろです。(5月下旬でも間に合いますが、6月ではあまり生長しません。)
殻がカラカラに乾燥していますのでそのまま種蒔きしたのではなかなか中まで水分が浸透せず発芽まで時間がかかってしまいます。 水に一晩漬けて中まで十分水分を浸透させてから種蒔きした方が発芽が早いです。

オナモミの種子は平均気温が20度に達するくらい暖かくならないと発芽しません。この為、種蒔きが早過ぎてしまうといつ発芽するのかやきもきしてしまいますのでご注意下さい。
種子は1cmくらいの深さに蒔きます。3cmくらいまでの深さなら問題なく発芽しますが、あまり深くすると地表に芽が届くまでに力尽きて枯れてしまうものが出てきますのでご注意下さい。
種蒔き後、順調に発芽すると5日目に発芽が始まり3日間で発芽のピークを向かえます。(水に一晩漬けて種蒔きした場合)
※: 直射日光によって地表が温められる場所に蒔いた場合です。天候によっては3日程度ずれる場合があります。

【 発芽後の管理について 】
栽培観察によってオナモミは水分を非常に多く必要とする植物である事が分かってきました。湿った土が適正環境です。
オナモミの根は9割水没していても問題ありませんので植木鉢やプランターのような水抜き穴は必要ありません。バケツや漬物のタルでも大丈夫です。
※: 素焼き鉢は乾燥しやすいのでオナモミの栽培には不向きです。

日当たりを好む植物です。日陰では育ちません。
肥料は特にやらなくても育ちますが、キク科の植物なので連作すると連作障害が発生するかもしれません。
土は園芸用の土なら大体何でも大丈夫ですが、赤玉土は乾燥しやすいのでバーミキュライトや腐葉土を混ぜます。植木鉢に何か花が植わっていた土の再利用でも大丈夫です。 但し、ラン用の軽石は根がはりづらいので適していません。
元気に育つと150cmを超えますが、植木鉢やプランターで栽培した場合には根詰まりしたところで生長が止まるようです。
草丈が40cmに到達すれば秋に実を付けますので大きく育てる必要はありません。
オナモミは海辺でもよく生えている事がある植物なので潮風に強い植物のようです。潮風に当たる場所でも栽培できます。

オナモミは1年草で自家受粉します。
オオオナモミとイガオナモミが並んで生えている場所では交雑している個体がある事からオオオナモミとイガオナモミを並べて栽培すると交雑してしまう可能性が高いようです。 また在来種のオナモミとオオオナモミとが交雑したとみられるオナモミもあることからどの種のオナモミとでも並べて栽培すると交雑してしまう可能性が高いようですのでご注意下さい。


【 病害虫について 】 アワダチソウグンバイの駆除方法、アワダチソウグンバイの退治方法
アワダチソウグンバイ
アワダチソウグンバイが大敵です。アワダチソウグンバイが発生したら即座に退治しないとオナモミは枯れてしまいます。
アワダチソウグンバイ
体長3mmくらいです。
アワダチソウグンバイに効果があると明記された農薬はあまりありませんが、これはアワダチソウグンバイが猛威を振るい始めたのが近年の為です。 アワダチソウグンバイの効果が明記されていなくてもアブラムシとハダニの両方に効果がある農薬ならアワダチソウグンバイにも効果があります。 尚、アワダチソウグンバイはその名の通りアワダチソウによく発生するグンバイですが、キク科の植物なら何にでも取付く厄介な害虫です。

お勧めの農薬はカダンプラスDXです。うどんこ病にも効果があるのでこれ一つでオナモミに発生する病害虫の大半を防げます。

カンザワハダニ
カンザワハダニ
体長0.5mmくらいです。赤い色をしている事からアカダニともよばれています。
カンザワハダニの被害にあった葉は白くカスリ状になり白色化してオナモミの成長が止まってしまいます。

オンブバッタ
オンブバッタの幼虫の食害
オンブバッタの幼虫の食害に遭う事があります。集団で食害する為、葉が穴だらけになってしまいます。

うどんこ病
うどんこ病
うどんこ病は発生したら即座に対処しないと感染が広がってしまいます。

その他の病害虫
でかい毛虫が付く事がありますが上記の病害虫以外の事はよく分かっていません。
【 参考文献 】
 日本の野生植物検索表 http://syokubutukensaku.o.oo7.jp/zukensaku014.html オナモミ属
 三河の植物検観察 http://mikawanoyasou.org/data/ooonamomi.htm オオオナモミ
 三河の植物検観察 http://mikawanoyasou.org/data/igaonamomi.htm イガオナモミ
 ウィキメディア オナモミ https://ja.wikipedia.org/wiki/オナモミ

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